子ども自身は依存症の病識が無い、治療意欲が低く受診に同意しない、けれども子どものネットの問題により家族は困っているという場合、家族相談も受け付けております。特に、まだ親の保護下にいる年齢のお子さんは自分のネットの使い方に問題を感じる機会があまり無く、「これくらい普通である」と考えがちです。そのような状態のお子さんを無理やり病院に連れてくることは、かえって親子の信頼関係に悪影響を及ぼします。

上記の行動は「イネ―ブリング、世話焼き」「直面化」と言われています。こういった行動を家族が続けているうちは本人がネットやゲームの問題を認めて治療を受けることは不可能です。むしろやっていることを隠そうとして嘘をつく、会話を避ける、言い合いになるなど関係性は悪化の一途を辿ります。治療の提案をするどころではありません。しかし、家族が適切な対応を身につけることができれば、本人との信頼関係を築きなおし、問題と向き合うためのサポートをしていくことができます。
ネット使用についてオープンに話し合える良好な関係性ができて初めて、本人を治療につなげるチャンスも出てきます。ネット依存者のご家族には以下のプログラムの参加をお勧めします。